スンダルバンス国立公園は、インドの東部、バングラディシュとの国境に近い西ベンガル州に位置し、ガンジス川とブラマプトラ川の河口にできた水陸約1万平方キロメートルに渡るデルタ地帯に含まれます。ここには世界最大のマングローブ林が広がり、スンダルバンス国立公園の独特な生態系を特徴づけています。
スンダルバンスのマングローブ林は、トラが生息する世界唯一のマングローブ林で、減少著しいベンガルトラの保護区に指定されています。また、干潟の養分豊かな土壌は多くの海洋生物の生命を育んでいます。そして、マングローブがこの地域に多発するサイクロン(暴風雨)の緩衝材としての役割を果たしており、独自の自然のプロセスが見られます。
この地域はまた、生物多様性保全においても重要な場所となっています。スンダルバンスにはマングローブだけで78種が確認され、植物相の豊かさは注目に値します。また、ベンガルトラのほか、カワゴンドウやガンジスカワイルカなど海洋哺乳類、キングコブラなど爬虫類を含む、多様な希少種や絶滅危惧種の個体が多数確認されています。
このような点が評価され、1987年に世界自然遺産に登録されました。
国名 / エリア | アジア / インド |
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登録年 | 1987 |
登録基準 | 自然遺産 (ix) (x) |
備考 | Sundarbans National Park(UNESCO) |