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バチカン市国の概要
バチカン市国はイタリアの首都ローマの中にある世界一小さな都市国家です。国全体が世界遺産に登録されている唯一の場所です。
バチカン国籍を持っている人口は、わずか615人(2018年10月)。国籍を保有せず居住している人口が約200名おり、合計約820人がこの小さな国に住んでいます。国民のほとんどは聖職者と修道士・修道女です。面積は0.44㎢。これは皇居の半分の以下の広さで、東京ディズニーシーとほぼ同じ大きさです。
バチカン市国は、カトリック教会の最高機関であり、公用語はラテン語。国を束ねているのはローマ教皇です。ローマ教皇とは、カトリック教会の最高位聖職者の呼び名であり、バチカン市国内にあるシスティーナ礼拝堂で行われる「コンクラーベ」という教皇選挙で選ばれ、任期は生涯続きます。
国境はなく誰でも自由に歩いて出入国でき、観光することができます。(外国人観光客が観光できる場所は限られており、立入禁止区域もあるため注意が必要。)バチカン市国の国旗には、カトリックのシンボルである金と銀の鍵が描かれており、イエス・キリストが一番弟子のペテロ(=ペトロ)に授けたものがモチーフだとされています。
バチカン市国の歴史
「バチカン」という名称は、元々の地名「ウァティカヌスの丘」が由来とされています。バチカンの歴史は、初代法王の聖ペテロが殉教し、326年にローマ帝国皇帝のコンスタンティヌス1世がペテロを祀る祭壇として、墓の上に現在のサン・ピエトロ大聖堂を建設。そこからカトリックの総本山として発展したことが始まりとされています。その後、1929年に「ラテラノ条約」によってバチカン市国が建国され、現在に至ります。
必見スポット
世界最大級のバロック建築!サン・ピエトロ大聖堂
サン・ピエトロとは、イタリア語で、「聖ペテロ」を意味します。この大聖堂は、バロック様式で建設され、約6万人を収容できる世界最大級の大きさ。建設にはミケランジェロやベルニーニなど名だたる芸術家が携わっています。
その中でも外せない見どころは、大聖堂内部に存在するミケランジェロが設計した大円蓋(クーポラ)。このクーポラは登ることができ、頂上に出るとバチカンを一望することができます。
全長7km!?迷路のようなバチカン美術館
バチカン美術館とは、バチカン宮殿内にある博物館や図書館、礼拝堂などを総称した名称で、500年以上もの歴史を持つ美術館。歴代のローマ教皇が数世紀に渡って収集した美術品など数多くのコレクションが展示されています。
中でも外せないスポットはミケランジェロの傑作、システィーナ礼拝堂に描かれた「最後の審判」です。縦14m、横12mの大きさに5年もの歳月をかけて1人で描いたこの作品は、世界の終末にイエス・キリストが人々を裁き下し、天国か地獄かが決められる場面を描いています。この壮大な作品は一見の価値あり!