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タラゴーナの遺跡群の概要
スペインの北東部にある地中海に面したタラゴーナ(タラゴナ)には、古代ローマ時代の歴史を感じさせる遺跡がたくさん残っています。
イベリア半島最大の都市として大いに繁栄したタラゴーナ。街には紀元前3世紀に造られた城壁がそびえ立ち、その内側には中世の面影が残る旧市街が広がっています。
古代ローマ時代の遺跡が数多く残り、歴史を感じる美しい街並みを保っていることから、タラゴーナの遺跡群として2000年に世界文化遺産に登録されました。
歴史
タラゴーナは、紀元前3世紀にローマ人によって築かれた、イベリア半島最大の都市です。古代ローマ時代、タラゴーナはタラーコと呼ばれていました。ユリウス・カエサルによって街が整備され、歴代ローマ皇帝に好まれたという歴史があります。
当時、イベリア半島は、ベティカ地方、ルシタニア地方、タラコネンセ地方の3地方に分かれていました。古代ローマの権力を示す建物が数多く建設されたタラーコは、タラコネンセ地方の中心として大いに発展しました。古代ローマ時代にこれほど発展をとげた都市は他にないほどです。
世界遺産登録の経緯
歴代ローマ皇帝に愛され、著しく繁栄したタラゴーナでは、その時代の権力を象徴するような建築物がたくさん建設されました。当時の遺跡が現在も街に多く残っています。
タラゴーナの街並みに違和感なく溶け込んでいるたくさんの遺跡群。今でもその存在感は圧倒的で、古代ローマの歴史を十分に感じられることから、2000年にタラゴーナの遺跡群として世界文化遺産に登録されました。
必見ポイント
円形競技場
タラゴーナの円形競技場は、地中海を見下ろす高台にあります。1世紀に建造され、猛獣と剣闘士や、剣闘士同士の戦いが見世物となっていました。
3世紀にはここで街のキリスト教司教と助祭が処刑されました。キリスト教が認められていなかったが故の出来事でした。
プレトリ
プレトリとは、紀元前1世紀に建設された長官公邸です。中世には王の居城として使用されていました。
ラス・ファレラス水道橋
ラス・ファレラス水道橋はタラゴーナ郊外にある、全長217m、二層のアーチ構造の巨大な水道橋です。紀元前1世紀頃に、フランコリ川からタラゴーナの街まで水を供給するために造られました。
この橋は、当時の技術からすると、考えられないほど短期間で建築されました。その信じられない出来事から、これは悪魔の仕業に違いないとささやかれ、「悪魔の橋」の異名を持っています。
橋の上の水路は、幅が約1mあり、歩いて渡ることができるようになっています。
国名 / エリア | スペイン / ヨーロッパ |
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登録年 | 2000年 |
登録基準 | 文化遺産 (ii) (iii) |
備考 | ■関連サイト Archaeological Ensemble of Tarraco(UNESCO) |