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ウッド・バッファロー国立公園の概要
ウッド・バッファロー国立公園は、面積44,807㎢とカナダ国内最大の国立公園で、カナダ北西部にあるアサバスカ湖とグレート・スレーヴ湖の間に位置しています。ピース川とアサバスカ川、スレイブ川によって作り出された世界最大規模の淡水デルタが含まれており、無数の湖や沼、湿原が広がり多様な生物が棲息しています。
公園内は、絶滅が危惧される推定5,000頭のシンリンバイソン、オオカミやオオヤマネコ、ヒグマ、ビーバー、タンチョウなどの多種多様な動物のほか、夏季には、絶滅危惧種のアメリカシロヅルの生息場所にもなっています。ウッド・バッファロー国立公園は1983年にユネスコの世界自然遺産に登録されました。
世界遺産登録の経緯
かつてウッド・バッファローでは6,000万頭以上のシンリンバイソンが生息していたといわれています。しかしヨーロッパ人が北米大陸に入植してきた後、先住民の食糧であったシンリンバイソンは大量に狩猟されてしまいます。その後1,000頭以下にまで激減してしまい、絶滅を危惧されるようになりました。1922年、その保護のためウッド・バッファロー国立公園が設立されたのです。
アメリカシロヅルは、以前北米各地に生息していましたが、乱獲や開発による湿原の減少により絶滅危惧種となりました。ウッド・バッファロー国立公園の大湿原は、世界中でも少ない彼らの繁殖地であるとともに、夏の生息地となったのです。
ウッド・バッファロー国立公園は、優れた自然美をもち、海洋生態系と動植物の進化と発達に重要な地域であり、絶滅危惧種の生息地が含まれていることから、1983年にユネスコの世界自然遺産に登録されました。
観光のポイント
冬のウッド・バッファロー国立公園
冬のウッド・バッファロー国立公園は10月頃から雪が降り始め、真冬には氷点下40度にもなります。湖も凍結して真っ白の銀世界が楽しめます。
湖パイン・レイク
ウッド・バッファロー国立公園の森の中には、サンゴや貝の死骸が堆積した石灰岩の大地があります。雨水の浸食により陥没した最大100mにもなるシンクホールが5つも合わさってできた湖をパイン・レイクといいます。パイン・レイクには夏場キャンプ場がオープンし、キャンプを楽しむ人々が多く訪れます。
国名 / エリア | アメリカ大陸 / カナダ |
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登録年 | 1983年 |
登録基準 | (vii) (ix) (x) |
備考 | 自然遺産、国立公園 面積 44,807 ㎢ ■関連サイト Wood Buffalo National Park(UNESCO) |