ウェストミンスター宮殿、ウェストミンスター大寺院及び聖マーガレット教会

Palace of Westminster and Westminster Abbey including Saint Margaret’s Church

ウェストミンスター宮殿、ウェストミンスター大寺院及び聖マーガレット教会

「ウェストミンスター宮殿、ウェストミンスター大寺院及び聖マーガレット教会」はロンドン中心部、テムズ川沿いに隣接する歴史的建築物。いずれもゴシック建築の傑作に名を連ねています。

16世紀以降、今日に至るまでイギリスの国会議事堂として機能するウェストミンスター宮殿は、「ビッグ・ベン」として親しまれてきた時計塔があることでも知られています。11世紀にエドワード懺悔王が建設し、1834年に火災で焼失しましたが、1860年に現在のゴシック・リバイバル様式で再建されました。議会の前身である枢密院が設けられたウェストミンスター・ホールはこの火災を逃れ、14世紀につくられた垂直ゴシック様式の姿をとどめ、その立派なオーク材の屋根は、中世の木造建築の最高傑作のひとつに数えられています。

ウェストミンスター大寺院もまた、11世紀にエドワード懺悔王により建設されたもの。13世紀にフランスのゴシック建築にならい改装されたのを皮切りに、時代による様々な増改築が加えられ、英仏ゴシック様式が融合したスタイルに仕上がっています。1066年にイングランドを征服したノルマン朝のウィリアム1世が戴冠式を行い、以来イギリス国王の戴冠式や王室の結婚式が行われてきました。また、中世以降はイギリス国王や政治家、戦没者などが埋葬された場所でもあります。大寺院に隣接する聖マーガレット教会は、ウェストミンスターの教区教会として存続し、1614年以来、議長と下院の礼拝の場となっています。

これらの建築物は、建築様式の発展への貢献やその後の建築作品へ与えた影響に加え、9世紀という長期間にわたる英国の立憲君主制を象徴する建物として評価され、世界遺産に登録されました。建物のいたるところに芸術が存在し調和しており、「英国史の博物館」とも称されています。

国名 / エリア イギリス / ヨーロッパ
登録年 1987
登録基準 文化遺産 (i) (ii) (iv)
備考 Palace of Westminster and Westminster Abbey including Saint Margaret’s Church(UNESCO)

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