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概要
古代都市シギリヤ(シーギリヤ)はスリランカの中部州、マータレーにある遺跡です。
ジャングルの中にそびえる高さ約200mの岩山(シーギリヤロック)の頂上には、父を殺害し王位を奪ったカッサパ1世が築いた王宮の跡地があります。
王宮の跡地には堀や人口の池、庭園などがあり1982年に世界文化遺産に登録されました。
特徴
古代都市シーギリヤはインドの南東に位置するスリランカにあります。
国際線が到着するバンダラナイケ国際空港から車で約3時間半の場所にあり、熱帯のジャングルが広がる島の中央部にシーギリヤロックと呼ばれる高さ約200の岩山が忽然とそびえています。
このシーギリヤロックの頂に狂気の王カッサパ1世が459年に王宮を築きました。
カッサパ1世はシンハラ王朝の王だった自分の父親を殺し王位を奪ったのです。
仏教国であったシンハラ王朝では父殺しは最大の罪。その罪の意識と弟に王位を奪われることを恐れて、アヌラーダプラからシーギリヤに都を移して王宮を築いたとされています。
しかしシーギリヤの歴史は短く18年という短い歴史で幕を閉じてしまいます。
王宮の建設に7年、完成した11年後に弟に攻め込まれてカッサパ1世は自分の喉を掻っ切って自殺してしまうのです。その後弟によって王都がアヌラーダプラに戻されました。
見どころ
シーギリヤレディ
シーギリヤロックの中腹に描かれた美女の壁画。
殺してしまった父を弔う為とも、自分を守ってもらう妖精の姿とも言われています。
当時は500人もの美女が描かれていましたが、現在は18人が残っているのみです。
1400年前に描かれたとは思えないほど色鮮やかな姿が特徴です。
ライオンテラス(獅子の門)
シーギリヤレディ、ミラーウォールを通った先に現れるのがライオンテラスです。
小さな広場には宮殿に続く最後の階段の入り口があり、そこには巨大な爪の像が鎮座しています。
現在は前足の爪の部分しか残っていませんが、かつてはライオンが大きく口を開けて座っている姿だったと言われています。ライオンに飲み込まれるように登っていくデザインだったんですね。
シンハラ語でライオンをシンハ、喉をギリヤといい、これがシーギリヤの語源になっています。
王宮の跡地
シーギリヤロックの頂上には、現在もきれいな姿のままで王宮跡が残っています。
頂上からの景色は遮るものがなにもない360°のパノラマビューが広がっており、見渡す限りのジャングルを眺めることができます。
ミラーウォール
無数のシーギリヤレディがいるように見える回廊。今となっては想像するしかありませんが、それがミラーウォールの魅力でもあります。
現在では一見普通の壁のように見えますが、当時は鏡のように磨き上げられていました。
なぜ磨き上げられていたかというと、シーギリヤレディを映し出す為です。