ボリビア東部サンタクルス県に位置するサマイパタの砦は、コロンブス到達以前の宗教・政治的中心地を示す特異な遺跡です。最大の特徴は、長さ220メートルに及ぶ赤砂岩の一枚岩に刻まれた壮大な彫刻群で、動物や幾何学文様、水路などが精緻に表現されています。この巨大な石造彫刻は、都市全体の儀礼空間の中心を成し、先住社会における宗教的伝統と権力の象徴を示しています。
また、サマイパタの砦は、紀元300年頃にこの地に暮らしたモホコヤス文化の人々から、14世紀にこの地を占拠したインカ時代に至るまで、多様な文化が継承した高度な信仰体系を証明するものであり、アンデス地域における宗教文化の発展を雄弁に示しています。
国名 / エリア | アメリカ大陸 / ボリビア |
---|---|
登録年 | 1998 |
登録基準 | 文化遺産 (ii) (iii) |
備考 | ■関連サイト Fuerte de Samaipata(UNESCO) |