ポポカテペトル山腹の16世紀初頭の修道院群

Earliest 16th-Century Monasteries on the Slopes of Popocatepetl

ポポカテペトル山腹の16世紀初頭の修道院群

概要

ポポカテペトル山
Photo by rainy city, on Flickr

「ポポカテペトル山腹の16世紀初頭の修道院群」は、メキシコシティ南東約70㎞にある標高5452mのポポカテペトル山(日系人はメキシコ富士と呼ぶ)近くにある修道院群です。16世紀にフランシスコ会、ドミニコ会、アウグスティノ会によって建立されたもので、広大な範囲の土地で暮らしていた非常に多くの先住民を短期間にキリスト教化するうえで中心的な役割を果たしました。

箱型の建造物群の質素な作りと地域の先住民を監視するかのような威圧的な高さとが印象的なこれらの修道院群は、1994年にユネスコ世界遺産に登録されました。小さな塔を備えた強固な壁で守られており、威圧感を漂わせます。自治体上は14の地点に点在していますが、全てがポポカテペトル山の近くに建てられています。

特徴

ポポカテペトル山腹の16世紀初頭の修道院群

「ポポカテペトル山腹の16世紀初頭の修道院群」は14の修道院がユネスコ世界遺産に登録されたのですが、16世紀末には300以上建設されました。この地の修道院の特徴は、堅牢な作りで高くそびえ立つ塀、礼拝堂が屋外に設けられていることです。現地の先住民が屋外で宗教儀式を行っていた習慣を踏まえて、キリスト教儀式を屋外で出来るように建物で屋根のない広場を取り囲むように作られるパティオ構造で建設しました。

テポストランのドミニコ会修道院

ポポカテペトル山腹の16世紀初頭の修道院群
Photo by El Artífice, on Flickr

ポポカテペトルの修道院群の中でも、モレロス州にある美しい景観の町テポストランにあるドミニコ会修道院は現在博物館となっています。1559年から1580年にかけて建設されたこの修道院は、聖母マリアの誕生に捧げられたものでした。1588年に完成した付属の聖堂にあるフレスコ画は当時のもので、カトリックの教義にかかわりのある絵です。また、扉の上には幼子イエスを抱く聖母マリア、それを取り囲むような2人の聖人(聖ドミニコと聖カタリナ)、碑文のかかれた幕を持つ天使など宗教的なシンボルが彫られていました。

クエルナバカ修道院はフランシスコ会によって建設された壮大なバロック様式の大聖堂が世界遺産になっており、その中では日本の豊臣秀吉のキリシタン弾圧を描いた壁画が見られます。


国名 / エリア アメリカ大陸 / メキシコ
登録年 1994
登録基準 文化遺産 (ii) (iv)
備考 ■関連サイト
Earliest 16th-Century Monasteries on the Slopes of Popocatepetl(UNESCO)

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