カンタベリー大聖堂、聖オーガスティン大修道院及び聖マーティン教会

Canterbury Cathedral, St Augustine's Abbey, and St Martin's Church

カンタベリー大聖堂

イングランド南東部、ケント州のカンタベリー大聖堂は、英国国教会の総本山。ロマネスクとゴシック様式の融合した建築美を誇ります。6世紀にローマ教皇によりキリスト教布教のため派遣されたアウグスティヌスが、カンタベリー大聖堂の前身となる建物と聖オーガスティン修道院を築きました。現在のカンタベリー大聖堂は1130年に完成しましたが、1174年に火災で焼失してしまい、その後16世紀にかけて再建されました。増改築を経て、ロマネスク、ゴシック、バロックなど、各時代の芸術や建築様式が混在したスタイルに仕上がっています。中でも東側のセクションに見られるイギリス有数のステンドグラス窓は見事です。

1170年、カンタベリー大司教トマス・ベケットが、イングランド王ヘンリ2世と対立し、カンタベリー大聖堂で殺害される事件が起こりました。殉教したベケットは間もなく聖人となり、大聖堂は聖地として多くの巡礼者が訪れるところとなりました。16世紀にヘンリ8世の離婚問題が発端となり、ローマ教会と決別し英国国教会が設立されると、総本山としての役割を担うようになりました。

聖オーガスティン修道院は現在は廃墟となっています。現役で稼働するイングランド最古の教区教会である聖マーティン教会を加え、「カンタベリー大聖堂、聖オーガスティン大修道院及び聖マーティン教会」の3件が1988年に世界遺産に登録されました。

国名 / エリア イギリス / ヨーロッパ
登録年 1988
登録基準 文化遺産 (i) (ii) (vi)
備考 Canterbury Cathedral, St Augustine's Abbey, and St Martin's Church(UNESCO)

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