アルダブラ環礁

Aldabra Atoll

アフリカ大陸東側のインド洋に浮かぶセーシェルには、隆起したサンゴ礁がリング状になって島を形成しているアルダブラ環礁があります。約15万頭生息しているアルダブラゾウガメをはじめとする生き物達によって独特の生態系が広がっていることから、アルダブラ環礁は1982年に世界自然遺産に登録されました。

特徴

アルダブラ環礁は、サンゴ礁が隆起してできた4つの島からなる世界第二位の規模の環礁です。4つの島は、それぞれ間隔をあけつつ、大きなひとつのリングを形成しています。

巨大なリング状の島の内側と外側は、4つの島と島の間の部分で繋がっていて、潮の満ち引きにより海水が行き来します。潮が引くと、リングの内側の浅瀬に様々な形の岩が現れます。下がくびれたような形に削れた岩など、不思議な形をしたものが散在しています。

アルダブラ環礁には、固有種であるアルダブラゾウガメが約15万頭生息しています。大きなものでは体重300㎏にもなります。その他、海鳥やヤシガニ、ヤドカリなども生息しています。

世界遺産登録の経緯

アルダブラ環礁には、生き物達による実に豊かな生態系が形成されています。独特の生態系を保護するために、基本的に研究者以外はアルダブラ環礁に立ち入ることができないようになっています。むやみに人を入れないことで、自然の美しさを守っているのです。

リングの内側にはマングローブの林が広がっていて、小さな魚がたくさん泳いでいます。マングローブに生息している海鳥は、泳いでいる魚達を食料としています。

引き潮の時には、リングの内側から外側に向かって白い海水が流れ出ます。その白い海水は、マングローブに生息する海鳥の糞や魚の死骸が海水に溶けたものです。それらはプランクトンのえさになり、そのプランクトンは小魚に食べられ、そしてその小魚は大型の魚に食べられます。

アルダブラゾウガメも、アルダブラ環礁の生態系の形成において重要な役割を担っています。アルダブラゾウガメの食事中に一緒に食べられた植物の種は糞によってばら撒かれ、草や森が広がっていきます。ヤシガニやヤドカリはアルダブラゾウガメの糞を食べます。

このように、アルダブラゾウガメをはじめ、様々な生き物達による独特の豊かな生態系が形成され、人による影響が及ばないように管理され守られていることから、アルダブラ環礁は1982年に世界自然遺産に登録されました。

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国名 / エリア アフリカ / セーシェル
登録年 1982年
登録基準 自然遺産 (vii) (ix) (x)
備考 ■関連サイト
Aldabra Atoll(UNESCO)

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