スペイン南部のアンダルシア地方にあるウベダとバエーサは、互いに約9㎞離れた小都市です。この地域は9世紀にはイスラム支配下にあり、13世紀のレコンキスタを経てキリスト教徒の手に渡りました。16世紀に行われた都市改修において、イタリアのルネサンス様式の建築や都市構造がスペインで初めて導入された街として評価を得ています。また、イスラム時代に端を発する都市構造と、ルネサンスの中世の石細工との融合も注目に値します。都市改修で活躍した石工のアンドレス・デ・ヴァンデルヴィラの息子により書かれた著書は、規矩術の指南書として、その後のラテンアメリカにおける都市デザインにも影響を与えました。
「ウベダとバエーサのルネサンス様式の記念碑的建造物群」として2003年に世界遺産に登録された範囲には、公共施設や宗教的建造物の高貴な建築が際立ったウベダで現在市庁舎として稼働するバスケス・デ・モリーナ邸、ヴァンデルヴィラが装飾を手掛けたウベダのエル・サルバドル聖堂やバエーサの大聖堂などが含まれます。
国名 / エリア | スペイン / ヨーロッパ |
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登録年 | 2003 |
登録基準 | 文化遺産 (ii) (iv) |
備考 | Renaissance Monumental Ensembles of Úbeda and Baeza(UNESCO) |