タハテ・スレマーン

Takht-e Soleyman

タハテ・スレマーンは、イラン北西部の火山帯の渓谷に位置する、ゾロアスター教ならびにサーサーン朝の聖地です。その名はペルシア語で「ソロモン王の玉座」を意味します。

高台にある中心部は城壁で囲われ、内部には噴火口にできた湖、ゾロアスター教の火の神殿、水の女神アナヒタを祀った寺院、サーサーン朝の宮殿建築群跡が見られます。

なかでも中心的な存在は、アザル・ゴシュナスブ拝火神殿です。ゾロアスター教の儀式のために建てられたもので、イスラム以前のイランにおいて最も重要な宗教施設であったと考えられています。また、3世紀から7世紀にかけ続いたサーサーン朝の王たちは、戴冠時には必ずこの場所を巡礼で訪れていたと伝えられています。

タハテ・スレマーンは7世紀にサーサーン朝の終焉とともに破壊されましたが、13世紀にイルハン国により一部再建されました。その建造物群は、イスラム期の宗教建築や、アジアの他の文化にも影響を及ぼしたと言われています。また、サーサーン朝の宮殿建築を含むゾロアスター教の聖地として、火と水と深く結びついた信仰を2500年に渡り継承してきました。このような点が評価され、2003年に世界遺産に登録されました。

国名 / エリア アジア / イラン
登録年 2003
登録基準 文化遺産 (i) (ii) (iii) (iv) (vi)
備考 Takht-e Soleyman(UNESCO)

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