自由の女神像

Statue of Liberty

自由の女神像
Photo by Avi Werde on Unsplash

概要

自由の女神像

自由の女神像は、アメリカ合衆国のニューヨーク港内、リバティ島にある像。正式名称は「世界を照らす自由」といい、アメリカの自由と民主主義の象徴となっています。

フランス人政治家のエドゥアール・ドウ・ラブライエが、アメリカ合衆国の独立100周年を記念し、独立運動を支援したフランス人の募金により贈られ、1886年に除幕式が行われました。

像の高さは46m、台座を含めると高さ93m。右手にたいまつ、左手に独立宣言書を持っています。19世紀の最高傑作と称される建造物で、1984年に世界遺産へ登録されました。

歴史

1865年にフランス人政治家のエドゥアール・ドウ・ラブライエの発案によって作成されました。このきっかけは、南北戦争に苦しんでいたアメリカへ友好の証としてモニュメントの寄贈を提案したことです。製作費用はフランス人の寄付によって集められ、1874年にラブライエがフランス人彫刻家のフレデリック・バルトルディへ設計を依頼し、製作が始まります。

1878年に開催されたパリ万博で頭部が展示されたことや、記念像の建造キャンペーンにより約40万ドルの寄付金が集まりました。1884年にフランスのパリで仮組みが行われたのち、214個のパーツに分解されてフランスの軍用輸送船イーゼル号にてアメリカに輸送されます。

自由の女神像を建てる台座部分はアメリカ国民の寄付によって賄われ、アメリカ人建築家のリチャード・モリス・ハントによって設計されました。1886年10月28日に除幕式が行われ、当時の大統領であるグロバー・クリーブランド氏をはじめ100万人以上が集まり、女神像の設計者であるバルトルディが除幕して国民に披露されました。

特徴

自由の女神像

自由の女神像は銅で作られていますが、銅の酸化により青みがかった緑色をしています。台座からたいまつまでは46.05mの高さがあり、重さは225tです。右手には希望の象徴としてたいまつを持っており、炎の部分は純金でできています。左手には独立宣言書を示す銘板を持ち、アメリカの独立記念日である1776年7月4日と刻まれました。

左足は右足より一歩前に出ており、その足元には引きちぎられた鎖と足枷(あしかせ)が置かれ、これらを踏みつけています。この意味は、全ての抑圧や奴隷制度からの解放です。頭にかぶる冠には7つの突起があり、7大陸と7つの海を示しており、世界中に自由が広がるという意味が込められています。

銅像のモチーフは、ローマ神話の自由の女神とされたリーベルタースで、モデルは画家のウジェーヌ・ドラクロワが製作した「民衆を導く自由の女神」。顔のモデルはバルトルディの母親です。

世界遺産の登録経緯

自由の女神像

1984年に世界遺産へ登録された自由の女神像ですが、19世紀の最高傑作と呼ばれるほど壮大な建造物であることと見た目の美しさが登録の理由です。女神像は225tもの重さと、台座部分を含め93mの高さを誇ります。この巨大な像を分解して輸送し組み立てた技術と、海に囲まれたリバティ島の悪い立地に建てることができた技術も評価されています。

見どころ

スタチュークルーズ(Statue Cruises)

自由の女神像があるリバティ島まで、スタチュークルーズ(Statue Cruises)という公式フェリーで行くことができます。ニューヨーク州マンハッタンと、ニュージャージー州の2カ所から乗船可能。このクルーズには、リバティ島とエリス島への上陸が含まれています。自由の女神像の内部に入るためには入場券が必要となりますが、乗船券とセットで購入することも可能です。

エリス島移民博物館

エリス島移民博物館

エリス島には移民博物館があります。もともとはアメリカの移民局があった場所で、移民の歴史を学ぶことができます。移民局が開局された1892年から閉鎖された1954年までの約60年間に、ヨーロッパからの移民約1,700万人がこの場所を通ってアメリカに入国しました。

当時の移民局で使用されていた設備がそのまま残されており、アメリカ史の文化遺産にも登録されています。入場料がかかりますが、フェリー乗船券とセットで購入可能です。無料の日本語音声ガイドがあるので利用してみてください。

国名 / エリア アメリカ合衆国 / アメリカ大陸
登録年 1984年
登録基準 文化遺産 (i) (vi)
備考 ■関連サイト
Statue of Liberty(UNESCO)

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