サント・ドミンゴの植民都市は、カリブ海に面したドミニカ共和国の首都サント・ドミンゴの旧市街地に位置しています。かつて西インド諸島の首都でもあったこの地は、アメリカ大陸における15世紀唯一の都市であり、ヨーロッパ文化の伝播と「新世界」征服の起点としての役割を果たしました。
城壁と砦に囲まれたこのエリアには、32本の通りと116の街区が広がり、碁盤目状に整備された都市計画、街路の幅、建物のスケールが創建当初の姿をほぼ完全に残しています。これは、15世紀の都市構造を現代に伝える唯一の事例であり、のちのアメリカ大陸における都市計画の原型ともなりました。また、大聖堂に代表される16世紀初頭の建築群には、スペイン・ゴシック様式の終焉とルネサンス様式の萌芽が見られ、この地域では他に類を見ない歴史的景観を形成しています。都市の構造、機能、用途は建設当初のまま継承されており、その真正性と完全性も高く評価されています。
国名 / エリア | アメリカ大陸 / ドミニカ共和国 |
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登録年 | 1990 |
登録基準 | 文化遺産 (ii) (iv) (vi) |
備考 | Colonial City of Santo Domingo(UNESCO) |