ソルテア

Saltaire

イギリス中央部、イングランドのウェスト・ヨークシャー州のソルテアは、19世紀後半に実業家タイタス・ソルト卿によりつくられた、繊維工場を中心とする街。工場と、そこで働く労働者のための住居や公共施設などが計画的に造られた、「モデル・ヴィレッジ」と呼ばれるコミュニティです。

ソルテアは、ソルト卿のソルトと、街を流れるエア川の名前を組み合わせたもの。もともとソルト卿が所有していた工場があった別の地域で伝染病や大気汚染といった問題が発生し、エア川沿いのこの地に事業を移転したのが始まりです。ソルト卿は博愛的な父子主義(パターナリズム)に基づき、過酷な労働に従事する労働者を保護し、暮らしやすい生活環境を整えるため、石造りの住居、病院、学校、図書館、娯楽施設や公園などを整備しました。それらは互いに調和のとれたスタイルで建てられ、統一感のある景観を生み出し、現在まで非常に状態良く残されています。

ソルテアの都市計画や社会福祉の考え方は、19世紀にイギリスで起こった田園都市運動に影響を与え、イギリスをはじめ、アメリカやイタリアのクレスピ・ダッダなど、世界各地の産業都市計画のモデルとなりました。

国名 / エリア イギリス / ヨーロッパ
登録年 2001
登録基準 文化遺産 (ii) (iv)
備考 Saltaire(UNESCO)

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