聖地キャンディ

Sacred City of Kandy

「聖地キャンディ」は、スリランカ中部の山岳地帯に位置する歴史と信仰の町で、1988年にユネスコの世界文化遺産に登録されました。キャンディは、16世紀末から19世紀初頭まで続いた最後のシンハラ王朝の都であり、スリランカにおける仏教文化の中心地として今も深い信仰を集めています。

この地で最も重要な宗教施設が「仏歯寺(ダラダー・マーリガーワ寺院)」で、釈迦の歯(仏歯)を祀る仏教徒にとって極めて神聖な場所です。仏歯はシンハラ王権の正統性の象徴ともされ、歴代の王はその保護者として君臨してきました。現在でも仏歯は厳重に保管され、毎年7〜8月にかけて行われる「ペラヘラ祭」では、仏歯の象徴を乗せた象の行列が町を練り歩き、国内外から多くの巡礼者や観光客を集めます。

また、キャンディは伝統舞踊、仏教芸術、木工細工などの文化が色濃く残る町でもあり、美しいキャンディ湖を囲むように広がる町並みと緑豊かな自然が調和し、精神性と景観の両面で高い価値を持っています。聖地キャンディは、スリランカの歴史・宗教・文化の核となる、まさに「生きた世界遺産」と言える場所です。

国名 / エリア アジア / スリランカ
登録年 1988
登録基準 文化遺産 (iv) (vi)
備考 ■関連サイト
Sacred City of Kandy(UNESCO)

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