シャーロットヴィルのモンティセロとヴァージニア大学

アメリカ合衆国第三代大統領であり、「アメリカ独立宣言」の起草者のひとりであるトーマス・ジェファーソン。彼は建築の才能にも秀でており、アメリカ東部の都市、バージニア州シャーロットヴィル近郊に、彼が設計した世界遺産が存在します。

ジェファーソンのプランテーションと自らが設計した私邸があったモンティセロでは、ローマ神殿を彷彿とさせる古典的な建築が見られます。ジェファーソンが創立したバージニア大学の中核を成すアカデミカル・ヴィレッジも彼自身の設計によるもので、パンテオンをモデルにした建物ロタンダと広場を取りを囲むように、教室や学生寮が、芝生や庭の自然と調和する形でU字型に配置されています。

いずれも、ジェファーソンの建築に関する豊富な見識が集約され、ネオクラシカル様式を現代建築に取り入れた傑作です。また、彼が抱いたアメリカ建国構想や理想を象徴づける作品ともとらえられています。