カゼルタの18世紀の王宮と公園、ヴァンヴィテッリの水道橋とサン・レウチョ邸宅群

18th-Century Royal Palace at Caserta with the Park, the Aqueduct of Vanvitelli, and the San Leucio Complex

カゼルタの18世紀の王宮と公園
カゼルタの18世紀の王宮と公園

概要

カゼルタ
Photo by Nicola, on Flickr

「カゼルタの18世紀の王宮と公園、ヴァンヴィテッリの水道橋とサン・レウチョ邸宅群」はイタリア南部のナポリから20kmほど離れたところにあるカゼルタという町にあります。

スペイン・ブルボン家と深い関係があり、スペイン王カルロス3世と三男のフェルディナンド4世によって建てられたカゼルタ宮殿と庭園。その庭園に水を引くための水道橋そして絹製品などを生産するための産業地区をまとめた世界遺産です。

これらは、1997年に世界遺産に登録されました。

特徴

カゼルタ宮殿

18世紀のスペイン王カルロス3世はナポリ郊外にヴェルサイユ宮殿を凌駕する王宮の建設を決意しました。
ローマで名を馳せていたバロック・ロココの建築家ルイージ・ヴァンヴィテッリに設計を依頼し、1752年に建設がはじまった王宮は劇場、礼拝堂、博物館、1200もの部屋がある巨大で壮麗な建物です。

また120haのカゼルタの庭園は荘厳かつ広大で中央をまっすぐに走る3kmの道、滝や多くの彫刻があります。庭園は300以上の滝を持つため、ヴァンヴィテッリによってローマの水道橋を手本にした全長38kmの水道橋も建設。この水道橋からの水は、製糸・織物工業で発展したサン・レウチョにも供給されました。

Photo by Nicola, on Flickr

サン・レウチョとは、もともとはカルロス3世が王家専用の狩猟場として利用していた土地です。
18世紀~19世紀になると産業推進のために、カルロ7世と三男のフェルディナント4世がサン・レウチョに絹工場を建設し、さらに絹工場に付随させる形で養蚕・製糸・織物工場、労働者のための住居を増築するなど整備を整え製糸・織物工業でヨーロッパの最先端を行く場所になりました。

見どころ

カゼルタ宮殿

カゼルタ宮殿
Photo by Gabriele Ravanetti, on Flickr

カゼルタ宮殿は砲撃や内乱を避けるためにナポリ郊外のカゼルタの町に建てられました。
豪華絢爛なバロック様式のコートハウス(中庭を持つ建物)で、約1200の部屋と34の階段があります。王の住居として利用できるだけでなく、行政機能も集約され、官邸としての機能も併せ持っていました。

宮殿の北には全長3kmに及ぶ広大なカゼルタの庭園が広がっています。
庭園にはロシアのペテルゴフ宮殿を参考にしたといわれる、マルゲリータ、エオロ、セレスなど数々の噴水や池・彫刻が配されているほかに、自然のそのままの姿を活かしたイギリス式庭園も楽しむことができます。

ヴァンヴィテッリの水道橋

カゼルタ宮殿とサン・レウチョの邸宅群に水を供給するために建設された水道橋です。
全長528m、高さ最大60mで、ローマ時代の水道橋を参考に3層のアーチで築かれています。

水路は王宮の公園だけでなく、サン・レウチョの邸宅群や絹工場・製鉄所など周辺の産業にも大いに活用された歴史があります。

サン・レウチョの邸宅群

サン・レウチョの邸宅群
Photo by Heleen Kwant, on Flickr

サン・レウチョはもともとベルヴェデーレと呼ばれる王家の狩猟場でした。
1778年に3歳の長男を天然痘で亡くしたフェルディナンド4世が、貧困層のためサン・レウチョにホスピスを設置。

それから労働者の支援と産業推進のため一帯の開発を決め、建築家フランチェスコ・コレチーニに依頼して絹の製糸・織物工場や労働者のための住居や学校・病院などを建設したのです。

優秀な労働者を育てるためにフランスの絹工場へ研修に送り、子供たちに無料で教育を施すなど、先進的な産業集落が運営された場所がサン・レウチョの邸宅群なのです。

国名 / エリア イタリア / ヨーロッパ
登録年 1997
登録基準 文化遺産 (i) (ii) (iii) (iv)
備考 ■関連サイト
18th-Century Royal Palace at Caserta with the Park, the Aqueduct of Vanvitelli, and the San Leucio Complex(UNESCO)

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