カールズバッド洞窟群国立公園

Carlsbad Caverns National Park

カールズバッド洞窟群国立公園の概要

カールズバッド洞窟群国立公園は、アメリカ・ニューメキシコ州南東部に位置するグアダループ山脈東麓にある、1930年に設立された国立公園です。面積は189㎢あり、ロッキー山脈、チワワン砂漠、グレートプレーンズが交わる地域にあることから、多様な野生生物や植物がみられます。公園内には、石灰岩の浸食によりできた大規模な83もの洞窟群があります。

洞窟内には、多くのメキシココウモリが生息しており、様々な形状のつららや石筍(せきじゅん)が見られます。カールズバッド洞窟群国立公園は、1995年にユネスコの世界自然遺産に登録されました。

世界遺産登録の経緯

カールズバッド洞窟群国立公園

カールズバッド洞窟群国立公園は、1923年に初めてアメリカのナショナル・モニュメントに指定され、1930年に米国議会によりモニュメントから国立公園へと格上げされました。

200~300年前に隆起し、浸食によって石灰岩体が地表に露出を始めました。雨水が石灰岩の割れ目に沁みこみ、ゆっくりと石灰岩を溶かし始めたことで、巨大な地下空間の形成が始まりました。その後、雨水が浸透するにつれ少しずつ、つららや石筍など多様な石灰生成物ができ、洞窟の装飾がされ始めました。

カールズバッド洞窟群はまた、約100万匹のメキシココウモリの聖域でもあります。日中コウモリは入り口近くの通路の天井に群がっていますが、夕暮れには巨大な群れとなって洞窟を飛び立ちます。そして毎年子育てのための巣として、メキシコからカールズバッド洞窟へ子供を産み育てるためにやってきます。

1995年、カールズバッド洞窟群国立公園は、ひときわ優れた自然美をもつ最高の自然現象であり、地球の歴史上の主要な段階を示す顕著な見本であり、生物の記録や、地形の発達における重要な地学的進行過程、重要な地形的特性であるとして、ユネスコにより自然文化遺産に登録されました。

公園の約3分の2は環境に将来変更が加えられないよう、自然保護区域に指定されています。

観光のポイント

ビッグルーム

ビッグルーム
Entrance to the Big Room by daveynin, on Flickr

レチュギア・ケイブは、カールズバッド洞窟群国立公園の中で最大規模の洞窟として、通称「ビッグルーム」とも言われ人気があります。発見当初は取るに足らない洞窟と言われていましたが、とても巨大で天井の高さは約80mあり、アメリカンフットボール場が14面入るといわれます。世界最深の深さは地下229mもあり、長さは世界第4位を誇ります。個人でも入ることが出来ます。

グリーン・レイク・ルーム

グリーン・レイク・ルーム

グリーン・レイク・ルームは「シーニックルーム」(景色の良い部屋)の4つの部屋の内、最上のものです。部屋の隅のマラカイト色のプールに因んで名づけられました。1940年代に軍により非常時における核シェルターとしての可能性を調査した時、遠くの核実験によってさざなみが起きるかどうかが調査されましたがさざなみは起きておりません。

国名 / エリア アメリカ合衆国 / アメリカ大陸
登録年 1995
登録基準 自然遺産 (vii) (viii)
備考 ■関連サイト
Carlsbad Caverns National Park(UNESCO)

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