イスラエル北部に位置するベート・シェアリムの墓地遺跡は、エルサレムの外に建てられたユダヤ教徒の墓地の最初期のものです。石灰石の斜面に切り込みを入れて造られた地下墳墓群は、2世紀から建設が始まりました。
地下墓地内の装飾には古典ローマ美術の影響が見られ、図形のモチーフや、ギリシャ、アラム、ヘブライ、パルミラの文字の碑文が残されています。これらは当時のユダヤ教文化と古代ギリシャ・ローマ芸術文化との交流を証明するものです。また、当時ユダヤ人が広範に分散していたこと、そして各地の環境がもたらしたユダヤ教文化への影響も見てとることができます。
ベート・シェアリムの墓地遺跡は、ユダヤの最高指導者ラビユダが率いた古代ユダヤの復興を証明する遺跡としても重要です。地下墓地内の芸術品や装飾が、 2 ~ 4 世紀にこの地で栄えたユダヤ文化を証明しています。
このような歴史的、文化的価値が評価され、2015年に世界遺産に登録されました。
国名 / エリア | アジア / イスラエル |
---|---|
登録年 | 2015 |
登録基準 | 文化遺産 (ii) (iii) |
備考 | Necropolis of Bet She’arim: A Landmark of Jewish Renewal(UNESCO) |