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オーストラリアのゴンドワナ雨林とは
オーストラリアのゴンドワナ雨林は、オーストラリアのクィーンズランド州東南部と、ニューサウスウェールズ州北東部にわたり存在する大森林地帯で、自然保護区域です。総面積は約36万haに及び、50以上の保護区があります。
オーストラリアのゴンドワナ雨林は、1986年にユネスコの世界自然遺産に登録されました。
世界遺産登録の経緯
ゴンドワナ大陸は、地球が存在し始めて間もない頃、いわゆる太古の時代に存在していた大陸で、オーストラリア、インドや南極、アフリカ大陸、南アフリカ大陸などが分列したことから現在のオーストラリアが出来たと言われます。
ゴンドワナ多雨林では太古の時代の動植物が原型を保ちながら生存を続けています。
その地では、世界最古のシダ類や、170種を超える絶滅に瀕した希少な植物群を見ることが出来るほか、ヒメウォンバットやアルバートココ鳥等と言った珍しい動物も生息しています。オーストラリア大陸が分裂する以前から生息する脊椎動物や無脊椎動物も発見されています。
オーストラリアが大陸から分裂した約50000年前、国土面積は全て多雨林でおおわれていましたが、その後、乾燥化が進み、自然生態系にも影響を与えるようになりました。現在の多雨林面積は0.3%未満にまで減っています。
オーストラリアのゴンドワナ多雨林群は、地球の歴史上の主要な段階を示しており、その地には生物の記録や地形の発達における重要な地学的進行過程が含まれています。海洋生態系と動植物群集の進化と発達に置ける重要なプロセスを示していることに加え、生物多様性の保全にとって、最も重要かつ意義深い自然生息地を含んでいることから、1986年ユネスコの世界自然遺産に登録されました。
当初は「オーストラリアの東海岸の温帯および亜熱帯雨林公園」と登録されていましたが、1994年に登録地域拡大に伴い、「オーストラリアの中東部の多雨林保護区群」と登録名が変更。そして2007年に現在名での登録に至ったのです。
観光のポイント
スプリングブルック国立公園
スプリングブルック国立公園は、ゴールドコーストから南西40~50km、ブリスベンから南へ100km程の所に位置する、自然公園であり、1994年に世界自然遺産に拡大登録されました。広大な敷地の中には、青緑の光を発する「土ボタル」や、樹齢2000年を超えるナンキョクブナなど希少な自然の動植物が生息します。
落差106mもある壮大なバーリングブルック滝など見どころも多く、太古の息吹を感じながらウォーキングも楽しめます。
ラミントン国立公園
ラミントン国立公園は、スプリングブルック国立公園と同様に、1994年に世界自然遺産に拡大登録されました。
標高1000mもある高い位置での亜熱帯雨林で、亜熱帯雨林の保護区としてはオーストラリア最大規模です。ここでしか生息していない動植物を見ることが出来ます。トレッキングが豊富にあり、全長160mもある吊り橋が有名で、スリリングで楽しい体験ができます。
国名 / エリア | オセアニア / オーストラリア |
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登録年 | 1986年 / 拡張年 1994年 |
登録基準 | 自然遺産 (viii) (ix) (x) |
備考 | ■関連サイト Gondwana Rainforests of Australia(UNESCO) |