コー・ケーの考古遺跡は、カンボジア北東部、アンコールから約80キロメートルの丘陵地に位置するクメール王国の古代都市遺跡。921年にジャヤーヴァルマン4世により建設され、928年まではアンコールと並ぶ二都制の一方として、944年までは唯一の首都として栄えました。建設当時の古クメール語の名称はチョック・ガルギャー、サンスクリット語ではリンガプラと称されました。
都市は古代インドの宇宙観に基づいて設計されたと考えられ、巨大な一枚岩を用いた建築技術や「コー・ケー様式」と呼ばれる躍動感あふれる彫刻表現など、革新的な都市計画と芸術が展開されました。短期間の首都であったものの、これらの建築と芸術の革新は、クメール王国全域の都市建設や後世の東南アジアの建築・芸術に持続的な影響を与えています。遺跡には寺院や聖域、彫刻、碑文、壁画、水利施設が良好に残され、当時の政治・宗教・芸術文化を理解する上で重要な価値を有しています。
国名 / エリア | アジア / カンボジア |
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登録年 | 2023 |
登録基準 | 文化遺産 (ii) (iv) |
備考 | ■関連サイト Koh Ker: Archaeological Site of Ancient Lingapura or Chok Gargyar(UNESCO) |