イラン各地に点在する「ペルシアのキャラバンサライ」は、古代から近代にかけて隊商や巡礼者が利用した宿泊施設で、交易路や巡礼路沿いに発展しました。登録対象となる54か所は、アケメネス朝時代(紀元前559〜330年)からカージャール朝時代(1794〜1925年)までの約2500年にわたる歴史の中で築かれた代表的な建築群であり、砂漠や山岳など多様な気候に適応した構造や装飾、地域ごとの建築資材の工夫が見られます。
これらはイランの交通網の発展と商業・文化交流の広がりを物語る重要な証拠であり、異なる民族や宗教の人々が出会い、知識や価値を交わす場としても機能しました。建築的多様性と歴史的連続性、そして人々の交流を支えた社会的役割が高く評価されています。
国名 / エリア | アジア / イラン |
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登録年 | 2023 |
登録基準 | 文化遺産 (ii) (iii) |
備考 | ■関連サイト The Persian Caravanserai(UNESCO) |