古都トレド

Historic City of Toledo

古都トレド

古都トレドの概要

トレドはスペインの首都マドリードから南へ約70kmの場所にあります。マドリードから電車で約30分、直通バスを利用すれば1時間ほどで行くことができる古代都市です。1986年に旧市街全体が世界文化遺産に登録されました。「もし、一日しかスペインにいられないのなら、迷わずトレドへ行け」という言葉があるくらい、スペイン観光では外せない場所です。

古都トレドの歴史

トレド
Photo by Emmanuel Acua on Unsplash

ローマ帝国からゲルマン民族の大移動によって西ゴート王国が築かれ、首都として栄えました。586年にレカルド1世が王となりカトリックに改宗され、それ以来キリスト教文化の中心となります。

711年にイスラム王朝であるウマイヤ朝によって支配されますが、キリスト教徒のレコンキスタ(国土回復運動)によって再びキリスト教の支配下となり、カスティーリャ王国の王都となりました。1561年に国王フェリペ2世がマドリードへ首都を移すまで、トレドは首都として発展を遂げました。

必見ポイント

トレドの歴史的背景から、ゲルマン文化、キリスト文化、イスラム文化の異文化が共存しており、現在でも多くの歴史的建造物が残されています。石造の建物や細い路地が多く、まるで中世のヨーロッパに迷い込んだかのような雰囲気を味わうことができます。

バブ・アル・マルドゥム・モスク(クリスト・デ・ラ・ルス協会)

バブ・アル・マルドゥム・モスク
Photo by santiago lopez-pastor, on Flickr

イスラム王朝時代の999年に造られ、トレドに現存する最も古い建造物。極めて小規模なモスクで8㎡しかありません。このモスクは、「ムデハル様式」というイスラム建築様式とキリスト建築様式が融合した建築様式で造られています。

レコンキスタによってキリスト教徒がイスラム教徒から街を奪還した際、モスクを取り壊さずそのまま教会として利用したことから、現在はクリスト・デ・ラ・ルス・教会といいます。

トレド大聖堂

トレド大聖堂
Photo by Mark Doliner, on Flickr

トレド大聖堂はスペインのカトリックの総本山で、正式名称はサンタマリア・デ・トレド大聖堂といいます。スペインゴシック様式の3大カテドラルで最高傑作ともいわれており、内部もとても美しい大聖堂です。中でも「バラの窓」と呼ばれる花びらのように並べられたステンドグラスが圧巻。その他にもたくさんのステンドグラスが使われており、全部で750枚使われています。

トランスパレンテ:Transparente
Transparente by Wenjie, on Flickr

最大の見どころは「トランスパレンテ:Transparente」です。スペインの彫刻家であるナルシソ・トメの作品で、スペイン独自のバロック様式で作られた祭壇画。天窓から光が差し込み、その美しさを際立てます。


国名 / エリア スペイン / ヨーロッパ
登録年 1986年
登録基準 文化遺産 (i) (ii) (iii) (iv)
備考 ■関連サイト
Historic City of Toledo(UNESCO)

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