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アルベロベッロのトゥルッリとは
南イタリアのプーリア州にあるアルベロベッロは、トゥルッリと呼ばれる伝統家屋がたくさん立ち並び、景観の素晴らしい街として有名です。16~17世紀から家屋として建てられはじめ、現代でも店舗や家屋として利用され続けているこれらの伝統家屋は、「アルベロベッロのトゥルッリ」として、1996年に世界文化遺産に登録されました。
特徴
アルベロベッロに立ち並ぶトゥルッリは、その土地の地中の石灰岩を利用して建てられています。トゥルッリの壁の内側と外側には白い石灰が塗られており、この分厚い白い壁は、強い日差しを跳ね返すのに役立ちます。さらなる暑さ対策として、入り口や窓を小さくしたり、その数を少なくしたりしています。アルベロベッロは、夏の日差しが特に強い地域です。トゥルッリは、気候に見合った対策をきちんと取って建てられた家屋だと言えます。
白い壁にグレーの円錐型の屋根が乗った、見た目がとても可愛らしいトゥルッリ。元々は、16~17世紀に、すぐに解体できる家を農民達が建てたのが始まりです。スペインの統治時代に、家にかかる税金を安くするために考えられたのがこのトゥルッリです。
トゥルッリは、石を積み上げただけのすぐ壊せるような構造になっています。税金対策として、とっさに屋根を壊し、これは家ではない、としました。あえて家ではないと判断させ、高い税金を払わなくてもよいようにする、といった当時の知恵により考え出された構造だったのです。
世界遺産登録の経緯
合計1500ほどのトゥルッリがひしめき合ったアルベロベッロの街並みは、訪れた人々を、おとぎの国に来たような感覚にさせてくれます。
税金対策から始まったトゥルッリは、現代においてもアルベロベッロの街で店舗や家屋として活躍し続けています。とんがり屋根の可愛らしいトゥルッリが立ち並ぶ景観も素晴らしいことから、アルベロベッロのトゥルッリとして、1996年に世界文化遺産に登録されました。
2005年、アルベロベッロ(アルベロベッロ市)と日本岐阜県の世界遺産「白川郷(白川村)」と姉妹都市提携をしています。
必見ポイント
リオーネ・モンティ地区
土産物屋やカフェ、レストランなどがたくさん立ち並ぶ、とても賑やかな地区です。プーリア州はオリーブの栽培が盛んであることから、オリーブオイルが土産物屋にたくさん並んでいます。
リオーネ・モンティ地区にある坂の上には、トゥルッリの屋根を取り入れたサン・アントニオ教会があります。トゥルッリがひしめき合う街に上手に溶け込んでいます。
アイア・ピッコラ地区
リオーネ・モンティ地区とは対照的で、人々が暮らす静かな地区です。トゥルッリの飾らない素朴さを感じられる地区となっています。トゥルッリの散策として入ることはできますが、騒がしくならないようにするのが大事です。
国名 / エリア | イタリア / ヨーロッパ |
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登録年 | 1996 |
登録基準 | 文化遺産 (iii) (iv) (v) |
備考 | ■関連サイト The Trulli of Alberobello(UNESCO) |
[…] アルベロベッロのトゥルッリ アルベロベッロのトゥルッリとは Italy (Alberob… […]