南太平洋、一般的にはタヒチとして知られるフランス領ポリネシアにあるライアテア島。この島のタプタプアテアには、「マラエ」と呼ばれる石が敷き詰められた宗教遺跡があります。
マラエは、14 世紀から 18 世紀にかけてポリネシア人の祖先であるマオヒにより建設された、戦闘と豊饒の神であるオロ神をまつる祭祀場です。人々が生きる世界と祖先や神々の世界が交わる聖地とされ、宗教的および社会的機能を備えていました。ポリネシアには複数のマラエがありますが、タプタプアテアのものが最大級で最も重要度が高いといわれています。
タプタプアテアは、約1000 年におよぶポリネシアのマオヒ文明や、マラエの存在を伝える遺跡です。また、ポリネシア全土の人々にとって自身のルーツを象徴する極めて重要な意味を持ち、多くの巡礼者を集めています。海に突き出すように設置されたマラエから見渡せるラグーンやサンゴ礁、陸側を取り囲む森林などもそれぞれが宗教的な意味を持ち、マラエと併せた文化的景観として世界遺産に登録されています。
国名 / エリア | フランス / ヨーロッパ |
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登録年 | 2017 |
登録基準 | 文化遺産 (iii) (iv) (vi) |
備考 | Taputapuātea(UNESCO) |