サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路:カミーノ・フランセスとスペイン北部の巡礼路群

Routes of Santiago de Compostela: Camino Francés and Routes of Northern Spain

イベリア半島最西端にあるスペイン・ガリシア州のサンティアゴ・デ・コンポステーラは、キリスト教の三大巡礼地に数えられており、その巡礼路が「サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路:カミオ・フランセスとスペイン北部巡礼路」として世界遺産に登録されています。

9世紀にサンティアゴ・デ・コンポステーラで、イエスの12使徒のひとりであった聖ヤコブのものと思われる墓が見つかりました。その周りに聖堂が建設され、11世紀には各地から人々が集まる一大巡礼地となりました。最盛期の12世紀には、年間50万人もの巡礼者が訪れたと言われています。民間人のみならず王侯貴族も巡礼を行い、中世のさまざまな階級の人々が信仰を共にしてこの道を歩きました。また、巡礼路はスペインの各地と、ピレネー山脈を越えてフランスへも繋がっていたため、商人や職人もこの道を行き交い、中世のイベリア半島とヨーロッパ各地の文化交流の拠点となりました。こうした中からロマネスク芸術が誕生し、沿道にはゴシック、ルネサンス、バロック様式の優れた建造物も見られます。

世界遺産はスペイン国内の4つの巡礼路から構成され、メインの「カミーノ・フランセス」(「フランスの道」の意)は、スペイン北部を東西に貫く約800㎞超の道で、1993年に世界遺産に登録されました。その後、2015年に北部の海岸沿いの巡礼路が追加登録されました。巡礼路上の町や村には、巡礼者のための宿泊施設や修道院などがあり、これらも世界遺産に登録されています。

国名 / エリア スペイン / ヨーロッパ
登録年 1993
登録基準 文化遺産 (ii) (iv) (vi)
備考 Routes of Santiago de Compostela: Camino Francés and Routes of Northern Spain(UNESCO)

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