レーティッシュ鉄道のアルブラ線とベルニナ線は、スイスアルプスを横断する山岳鉄道です。スイス国内を走るアルブラ線は1904年に開通。全長89kmのうち、トゥジスからサンモリッツまでの67kmの区間が世界遺産に登録されており、42のトンネルと144の高架橋が見られます。1910年に開通したベルニナ線は、スイスのサンモリッツとイタリアのティラーノを結ぶ全長61kmの区間に13のトンネルと52の高架橋が見られます。
レーティッシュ鉄道の開通により、アルプスを越えての移動が容易に可能となり、中央アルプス山岳地帯の集落の孤立が克服され、山での生活に大きな社会経済的影響をもたらしました。また、レーティッシュ鉄道は、厳しい山岳地帯における鉄道建設において卓越した建築と土木工学の技術的ソリューションを提供し、20世紀初頭の登山鉄道の発展を示す例としても非常に重要です。さらに、通過するアルプスの大自然の風景と見事に調和している点も評価され、「レーティシュ鉄道アルブラ線・ベルニナ線と周辺の景観」として2008年に世界遺産に登録されました。
国名 / エリア | イタリア / スイス / ヨーロッパ |
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登録年 | 2008 |
登録基準 | 文化遺産 (ii) (iv) |
備考 | Rhaetian Railway in the Albula / Bernina Landscapes(UNESCO) |