「古都ポロンナルワ」は、スリランカ中部に位置する古代都市で、1982年にユネスコの世界文化遺産に登録されました。シンハラ王朝の第2の都として11世紀から13世紀にかけて栄え、特にパラークラマバーフ1世の時代に政治・経済・宗教の中心地として大きく発展しました。
この都市は高度に計画された都市構造を持ち、王宮や会議場、仏教寺院、仏塔(ダゴバ)、僧院、そして巨大な貯水池「パラークラマ・サムドラ(王の海)」などが配置されています。中でも有名なのが、巨大な岩に彫られた4体の仏像群「ガル・ヴィハーラ」で、立像、座像、涅槃像が岩面に精巧に彫刻されており、スリランカ仏教美術の傑作とされています。
また、インドや東南アジアの影響を受けた建築様式や、優れた灌漑技術、宗教施設の配置などから、当時の高度な文明と統治体制をうかがうことができます。古都ポロンナルワは、スリランカの歴史・文化・宗教の豊かさを伝えるとともに、仏教都市としての理想的な形を今に残す貴重な遺産です。

国名 / エリア | アジア / スリランカ |
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登録年 | 1982年 |
登録基準 | 文化遺産 (i) (iii) (vi) |
備考 | ■関連サイト Ancient City of Polonnaruwa(UNESCO) |