オークニー諸島はイギリスのブリテン島北方、スコットランド最北の海岸から約15kmの距離にあり、約70の島で構成されます。最大のメインランド島には新石器時代の遺跡が点在しており、うち4つが世界遺産に登録されています。
「スカラ・ブレイ」は、新石器時代の人々の住居跡で、当時の暮らしぶりを知ることができる貴重な遺跡です。紀元前3100年から紀元前2500年ごろに造られた石造りの住居跡には、暖炉やベッドや棚などの内装が残り、排水設備も確認されています。19世紀に発見されるまで約5000年間砂に埋もれていたため、極めて状態良く保存されています。
「リング・オブ・ブロッガー」は紀元前2500年から2000年前に造られたとされる、直径104mのストーンサークル。もとは60本の石で構成されましたが、現在は27本が残っています。
「ストーンズ・オブ・ステネス」は、現在は12本の石で構成され。直径44mのストーンサークルの一部と考えられています。紀元前3100年ごろのものとみられ、最大の石は約6mにもおよびます。
「メイズ・ハウ」は、直径35m高さ7mの巨大な墳墓で、紀元前2700年ごろのものと考えられています。入口から長くて低い通路が中の部屋に通じ、そこから死者が埋葬された側室へのアクセスがある造りです。冬至には、中央の部屋の後壁が日に照らされるように配置されているのが特徴です。
これらは新石器時代の優れた建築技術を示す傑作であり、当時の生活様式や文化を現代に伝える貴重な遺跡として、「オークニー諸島の新石器時代遺跡中心地」として1999年に世界遺産に登録されました。
国名 / エリア | イギリス / ヨーロッパ |
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登録年 | 1999 |
登録基準 | 文化遺産 (i) (ii) (iii) (iv) |
備考 | Heart of Neolithic Orkney(UNESCO) |