メンフィスとその墓地遺跡 – ギーザからダハシュールまでのピラミッド地帯

Memphis and its Necropolis - the Pyramid Fields from Giza to Dahshur

メンフィスとその墓地遺跡
Image from Pixabay by Cesar Salazar

概要

メンフィスのピラミッド地帯とは、ギザからダハシュールにかけてのピラミッドや遺跡が存在する地域のことです。現在の首都カイロからほど近く、南北に30㎞ほど続く巨大遺産地帯であり、古代エジプトの首都メンフィスには80を超えるピラミッドが存在しています。エジプトはナイルのたまものという言葉は存在するほど、ナイル川周辺にはこのような遺跡が多く残されているのです。中でもギザの3大ピラミッドや、サッカラに存在する最古のピラミッドは有名です。

1979年にメンフィス、アブ・ロアシュ、ギザ、アブシール、サッカラ、ダハシュールを含むナイル川周辺に残るピラミッド群がユネスコの世界遺産に登録されました。古代エジプトの繁栄を今に伝えるピラミッドは、一度は行きたいスポットの一つです。

ピラミッドの歴史

メンフィスとその墓地遺跡

現在エジプトでは現在150近くのピラミッドが発見されています。その形は正確な四角推を形どり、各辺は東西南北を指しています。またピラミッドは誰もが知る遺跡ですが、建設理由やその方法は未だに謎に包まれています。古代エジプト人はピラミッドへの太陽の当たり具合と、影のでき方から季節と時間を計っていたとも言われています。

現在最古のピラミッドはギザより上流のサッカラにある階段ピラミッドです。それまでファラオが眠るお墓と言えば、上部は平たく地下に空洞を作る『マスタバ』と呼ばれるものが一般的でしたが、この階段ピラミッドの登場により大きく変化していきました。その後もクフ王の父スネフル王が屈折ピラミッドや赤いピラミッドを建設し、現在の形に近づけピラミッド建設は発展していきました。

ファラオは代々太陽神を信仰しており、ファラオ自身は神の子と位置付け、ピラミッド建設をさせていました。しかし一昔前に言われていた、奴隷が建築したという説は否定されつつあり、現在は待遇もそこまで悪くない一大ビジネスだったとまで言われています。ピラミッド建設はクフ王の時代に最盛期を迎えますが、トトメス王の時代には衰退していきました。

ギザ3大ピラミッドについて

クフのピラミッド

首都カイロの南西に位置する、ギザのピラミッド群。その中もギザの3大ピラミッドといえば、誰でも一度は目にしたことがある有名なピラミッドです。上記の画像の左からクフ王、カフラー王、ネンカウラー王のピラミッドになります。

中でもクフ王のピラミッドはギザの大ピラミッドと呼ばれ、ピラミッドの中でも最大と言われています。高さ140mの壮大な建造物が目の前に広がる景色は圧巻と言えるでしょう。また建造から4600年以上経った今でも、建造方法や解明されていない部屋など、数多くの謎を残した魅力的なピラミッドと言えるでしょう。

その周辺にはコンプレックスという、王族の墓が点在しています。そしてもう一つ有名なのが、ギザの守り神『スフィンクス』あるファラオをモデルにしているという巨大な遺跡です。近くにはトトメス4世の石碑があり、トトメス4世が幼少期の夢にスフィンクスが現れ掘り起こせばファラオにするというお告げがあったそう。そのお告げ通り砂に埋もれたスフィンクスを発見し、トトメスはファラオになったという逸話もあります。ギザの3大ピラミッドはピラミッド建設の最盛期を今に伝えてくれているのです。

幻想的な夜のショー

4500年以上前に人が建設したとは思えないほどの、壮大で巨大な建造物を肌で感じることのできるピラミッドですが、現代の技術と組み合わせ『音と光のショー』というイベントも魅力的です。1時間ほどのショーですが、普段見ることの出来ないピラミッドの姿を見ることができ、幻想的な世界に引き込まれるはずです。ただし夜のエジプトは決して安全とは言えないので、必ずガイドの方と一緒行くことをおすすめします。

国名 / エリア アフリカ / エジプト
登録年 1979年
登録基準 (i) (iii) (vi)
備考 文化遺産

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