「メルカ・クントゥレとバルチト」は、エチオピア高原のアワッシュ川上流、標高約2,000〜2,200メートルの場所に位置する更新世の遺跡群です。この地域では、約200万年前から続く人類の文化的変遷が確認されており、オルドワン期、アシュール期、中石器時代、後期石器時代という四つの時期の遺物が一か所で見られる地球で唯一の場所です。
ホモ・エレクトスやハイデルベルク人、古代型ホモ・サピエンスの化石が出土しており、初期人類の技術や認知の発達、そして高地環境への適応を知るうえで極めて重要です。また、火山灰層の中に保存された化石動植物や地形の痕跡から、当時の気候や生態系を復元することもできます。さらに、この地では黒曜石の採取と利用が約200万年前から連続して行われており、人類による計画的な資源利用の始まりを示す貴重な証拠とされています。
| 国名 / エリア | アフリカ / エチオピア |
|---|---|
| 登録年 | 2024 |
| 登録基準 | 文化遺産 (iii) (iv) (v) |
| 備考 | ■関連サイト Melka Kunture and Balchit: Archaeological and Palaeontological Sites in the Highland Area of Ethiopia(UNESCO) |
