イシュケル国立公園(Ichkeul National Park)は、チュニジア北部の地中海沿岸に位置する自然遺産で、北アフリカにおける重要な湿地生態系として知られています。面積約8,500ヘクタールの淡水湖、湖を取り囲む湿地帯、標高約511メートルのジュベル・イシュケル山から成り、湖沼・湿地・山地という多様な自然環境を有しています。特に、秋から冬にかけてヨーロッパやアジアから渡ってくる水鳥の越冬地として重要で、10万羽以上の水鳥が飛来することもあることから、生態系の保護価値が高い地域です。
この地域には500種以上の植物と200種以上の動物が生息し、淡水・汽水・山地という環境の多様性が生物多様性を支えています。1979年にユネスコ世界遺産に登録され、1996年には環境変化の影響で一時「危機遺産リスト」に掲載されましたが、保護管理の改善により2006年に除外されました。現在では、自然観察やバードウォッチングの拠点としても注目され、北アフリカの自然と生態系を学ぶ上で非常に貴重な場所となっています。
| 国名 / エリア | アフリカ / チュニジア |
|---|---|
| 登録年 | 1980 |
| 登録基準 | 自然遺産 (x) |
| 備考 | ■関連サイト Ichkeul National Park(UNESCO) 国立公園 |
