「サルト ― 寛容と都市的ホスピタリティの場」は、ヨルダン中西部の歴史都市サルトにある文化遺産で、2021年にユネスコの世界文化遺産に登録されました。首都アンマンの北西約30kmに位置するサルトは、19世紀後半から20世紀初頭にかけてオスマン帝国時代に繁栄した都市で、宗教的寛容と多文化共生の象徴として高く評価されています。
サルトは、丘陵地帯に築かれた美しい都市で、地元産の黄色みを帯びた石灰岩で造られた伝統的建築が特徴的です。モスク、教会、学校、住居、商館などが密接に共存し、イスラム教徒とキリスト教徒が長年にわたり調和を保ちながら生活を共にしてきた歴史を物語っています。
また、サルトの住民は「ホスピタリティ(歓待精神)」と「互助」を重んじ、宗教や民族を超えた結びつきを築いてきました。これは建築や都市構造だけでなく、教育・福祉施設の設立や日常生活にも反映されており、都市的寛容性の模範とされています。
国名 / エリア | アジア / ヨルダン |
---|---|
登録年 | 2021 |
登録基準 | 文化遺産 (ii) (iii) |
備考 | ■関連サイト As-Salt - The Place of Tolerance and Urban Hospitality(UNESCO) |