キューバ北東部のニペ=サグア=バラコア山地に位置する「アレハンドロ・デ・フンボルト国立公園」は、カリブ海地域で最大かつ最も良好に保存された森林山岳生態系の遺存地であり、世界有数の生物多様性を誇る自然保護区です。
この地域は、氷期に多くの種が気候変動を生き延びた「更新世の避難所」と考えられています。地下にある多くの岩石が植物に有毒な特徴を持つことから、強い進化的圧力を生み、多くの固有植物の誕生につながりました。地質や地形の複雑さと多様性が組み合わさり、現在も固有種の進化や新種の形成が進んでいます。これまでに1,300種以上の種子植物と145種のシダ植物が確認され、そのうち900種以上がキューバ固有種、340種以上がこの地域特有の種です。また、絶滅危惧種のカリブマナティーをはじめ、貴重な動植物が生息しています。陸・淡水・海のすべてにわたり、生態系が良好に保たれている点も高く評価されています。
国名 / エリア | アメリカ大陸 / キューバ |
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登録年 | 2001 |
登録基準 | 自然遺産 (ix) (x) |
備考 | Alejandro de Humboldt National Park(UNESCO) |