カザン・クレムリンは、ロシア中部、タタールスタンの首都カザンにある11世紀初頭に建設された城塞がもととなっています。16世紀にイワン雷帝により一度は破壊されましたが、再び同じ場所に城塞が築かれ、現在ロシアに唯一残るタタール要塞です。16世紀から19世紀にかけての傑出した歴史的建造物群で構成されており、10世紀から16世紀の以前の建造物の遺跡が組み込まれています。
建造物群には16世紀に砂岩を用いて建設されたブラゴヴェシェンスキー大聖堂、6層58メートルの高さを誇るスュユンビケ塔、16〜17世紀に建造された白いスパスカヤ(救世主)塔が含れます。カザン・クレムリンは、歴史的連続性と文化的多様性の優れた証拠です。タタールとロシア文化が織り成した建築の優れた例であり、多様な文化の統合に加え、イスラム教とロシア正教の影響が見られます。こうした点が評価され、「カザン・クレムリンの歴史遺産群と建築物群」として世界遺産に登録されました。
国名 / エリア | ヨーロッパ / ロシア |
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登録年 | 2000 |
登録基準 | 文化遺産 (ii) (iii) (iv) |
備考 | ■関連サイト Historic and Architectural Complex of the Kazan Kremlin(UNESCO) |