ブラジル北東部マラニョン州、アニル川とバカンガ川が形成する岬に位置するサン・ルイス歴史地区は、1615年、ポルトガルの都市計画に基づき築かれました。瓦屋根や装飾的な軒蛇腹、細長い窓、鍛鉄・鋳鉄の手すりを備えたバルコニーが連なる街並みは、18世紀から20世紀にかけて調和的に発展を遂げました。
赤道直下の気候に適応し、高床式基礎や木製鎧戸付きベランダを取り入れるなど、ポルトガル植民都市建築を現地化した様式が際立ちます。断熱と装飾を兼ねたアズレージョ・タイル、精緻な石細工、華麗なファサードと広々とした中庭の対比は、この都市の独自性と美的完成度を物語ります。自然環境と調和しつつ、卓越した保存状態を誇るサン・ルイス歴史地区は、ポルトガル植民都市文明の顕著な証拠として、南米における稀有な景観を今に伝えています。
国名 / エリア | アメリカ大陸 / ブラジル |
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登録年 | 1997 |
登録基準 | 文化遺産 (iii) (iv) (v) |
備考 | ■関連サイト Historic Centre of São Luís(UNESCO) |