Table of Contents
概要
ベリーズのバリアリーフ保護区とは、中央アメリカ、カリブ海に面した国ベリーズにある、美しいサンゴ礁地帯です。7つのエリアが保護区に指定されており、1996年に世界自然遺産に登録されました。
この海にはおよそ250㎞にわたり様々なサンゴ礁が連なる、北半球最大のバリアリーフ(サンゴ礁が防波堤のように連なるもの)があります。オーストラリアのグレート・バリア・リーフに次ぐ、世界第二位の広さをもつサンゴ礁地帯で、カリブ海の楽園と呼ばれています。
この海域は、透明度が非常に高く、海水温度は平均20度以上と、サンゴが成長しやすい環境が整っており、約65種類ものサンゴを見ることができます。周辺には、イルカやマナティーが生息し、ウミガメが産卵にやってくるなど、豊かな生態系が残されています。
観光スポット
ブルーホール
ブルーホールは、ベリーズのバリア・リーフ保護区の中で最も有名なサンゴ礁地帯。丸型で直径300mにもおよびます。ベリーズ沿岸から東に60㎞にある細長いサンゴ礁地帯をライトハウス環礁と呼ばれており、広さ120㎢もあります。その中に、ブルーホールがあります。
ライトハウス環礁の全体は薄い青色で囲まれていますが、ブルーホールは深い青色で大きなまん丸。世界でもひときわ珍しい光景です。不思議な光景から、現地では「怪物の寝床」とも呼ばれています。水深はおよそ120mあります。
ブルーホールはどうやって誕生したのか?
ブルーホールの穴は垂直の壁のようになっており、50mほど潜ると海の中に鍾乳洞があります。この鍾乳洞がブルーホール誕生の秘密です。
次のような流れで、ブルーホールが誕生したと言われています。
- かつて珊瑚などの死骸がつもり、石灰岩の地層ができました(海面付近)
- それが隆起し、大地がうまれます
- 石灰岩は雨に溶けやすいため、地下に穴ができました(このとき鍾乳洞も誕生)
- ある時、天井(地面)が崩れて、巨大な穴となります(直径約300m、深さ約120m)
- やがて海水面が上昇し、大きな穴は海に沈みます
こうして誕生したのがブルーホールです。
海ではない、内陸のブルーホール?
ベリーズの隣の国メキシコには、世界自然遺産シアンカアンがあり、多種多少な生態系を育む、熱帯雨林や湿地帯が広がっています。ここには、ブルーホールのように丸い湖があちこちに点在し、穴は小さい物も含めると3,000もの数があると言われています。現地の言葉で、「聖なる泉 セノーテ(cenote)」と呼ばれています。
水は驚くほど澄んでおり、水の中には鍾乳石が垂れ下がっています。ブルーホールと同じようにできたと言われていますが、海に沈ます、水で満たされています。
多くのダイバーが訪れ、観光スポットとなっています。
国名 / エリア | アメリカ大陸 / ベリーズ |
---|---|
登録年 | 1996 |
登録基準 | 自然遺産 (vii) (ix) (x) |
備考 | ■関連サイト Belize Barrier Reef Reserve System(UNESCO) |