ダラム城と大聖堂

Durham Castle and Cathedral

ダラム城と大聖堂

ダラム城と大聖堂の概要

ダラム城は、スコットランドの境界線上近く、イングランド北東部に位置するダラム州・ダラムの町に1072年に建てられた城壁です。イングランドを征服したウィリアム1世が、スコットランドに対する威圧のため、そしてイングランド内部での反乱を抑えることを目的として建設しました。

ウィリアム1世はフランスへの遠征が多かったため、自分が不在の間もイングランドを守ってくれる人物を探しました。その結果、ダラス司教にその役割を与えることとし、司教にダラム城を譲渡し、聖務所として使用する許可を与えました。城を手に入れた司教は、聖務を行いながらダラスの街の警備も行い、政治経済の権力も掌握し、街を発展させていきます。

崖の上に建てられたダラム城の、緑地を挟んだ向かいには、ダラム大聖堂があります。

ダラム大聖堂は、この地の最初の領主司教ウィリアム・オブ・セント・カリレフによって1093年に建設が始められ、死後は後継者ラヌルフ・フランバードに引き継がれ完成されました。今もなおキリスト教信仰の中心地となっています。

1986年、ダラム城と大聖堂は、ユネスコの世界文化遺産に登録されました。

世界遺産登録の経緯

ダラム城は、ノルマン様式建築で造られており、石造りで重厚ですが、比較的短い期間に造られました。その後1345年~1381年にかけて、天守が改装されました。

大聖堂には、数々の奇跡を起こしたとされる「ノーサンバランドの守護聖人」、カスバートの聖遺品や、キリスト教を広めたオズワルド王の頭部、イングランド教会史をまとめた司祭、聖ベーダの遺体が安置されています。

大聖堂はノルマン式様式の教会としてはヨーロッパで最も精巧であり、ゴシック様式の先駆けでもあります。最先端技術のリブ・ヴォールト構造を使用しています。15世紀に3基の塔が並ぶ壮大な現在の姿となりました。

ダラム城と大聖堂は、ある文化圏において、建築、技術、記念碑的芸術の発展に関し、人類の価値の重要な交流を示すものであり、人類の歴史上重要な時代を例証する建築様式、建築物群に優れており、現存する伝統、思想、信仰または芸術的、文学的作品と明白に関連するものとして、1986年ユネスコの世界文化遺産に登録されました。

観光のポイント

ダラム城 (Durham Castle)

ダラム城

ダラム城には、当時のイギリスで最大規模の大広間があり、イギリスの映画「ハリー・ポッター」のロケにも使用されています。1837年以降は、主教エドワード・マルトビーによって、ダラム大学へ寄付され、現在は学生寮として使用されています。

ダラム市最古の建物であるノルマン礼拝堂があり、教会内部には珍しい彫刻があります。現在も無傷で残っています。

ダラム大聖堂(Durham Cathedral)

ダラム大聖堂
Durham cathedral by Bart, on Flickr

ダラム大聖堂(Durham Cathedral)はイギリス・ダラムにあるイングランド国教会の大聖堂で、1093年に創建されました。ダラム大聖堂はノルマン様式の教会としてはヨーロッパで最も精巧な建築物の例とされており、ダラス城と共に世界遺産に登録されました。

ダラム大聖堂とダラム城はウェア川を見下ろす崖の上に建てられており、パレス・グリーンと呼ばれる緑地を挟んで向かい合っています。高さ66mある塔は大聖堂のシンボルであり、ダラス市街を見渡すことができます。

国名 / エリア イギリス / ヨーロッパ
登録年 1986年 / 拡張年 2008年
登録基準 文化遺産 (ii) (iv) (vi)
備考 ■関連サイト
Durham Castle and Cathedral(UNESCO)

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