「ゲデオの文化的景観」は、エチオピア南部の高原東部の断崖地帯に広がる地域で、先住民族ゲデオが長年にわたり築いてきた森林農業文化を今に伝えています。高木の下にエンセーテ(バナナに似た植物)やコーヒー、根菜類などを層状に栽培する独自のアグロフォレストリーは、自然と共生しつつ持続可能な生活を支える知恵の結晶です。
ゲデオの先住制度は、慣習法や規範、社会関係の掟を通じて自然との関係を統制し、この制度に基づく景観管理が行われています。地域の一部は聖域として保護され、伐採や耕作が禁止されており、巨石群や薬草の森などが伝統的な儀礼と結びついて残されています。この景観は、自然環境への高度な適応と文化的伝統の調和を示す卓越した例であり、伝統的な社会制度と環境管理が今も生きて機能している点が高く評価されています。
| 国名 / エリア | アフリカ / エチオピア |
|---|---|
| 登録年 | 2023 |
| 登録基準 | 文化遺産 (iii) (v) |
| 備考 | ■関連サイト The Gedeo Cultural Landscape(UNESCO) |
