イエメン中部に位置する「サバ王国のランドマーク、マリブ」は、前1千年紀から630年頃のイスラム到来以前まで続いた南アラビアの歴史を物語っています。
サバ王国は前8世紀から後3世紀にかけて香料交易路を掌握し、城壁都市マリブを中心に行政・文化の中枢を築き上げました。なかでも注目すべきは、卓越した水利工学によって築かれたマリブ・ダムと運河網であり、乾燥した大地に古代アラビア最大の人工オアシスを創出し、豊かな農耕を可能としました。碑文に刻まれた行政・宗教の記録とともに残されたこれらの遺構は、優れた技術力と高度に組織化された社会の存在を今に伝えています。壮大な建築群と水利施設は、香料交易を基盤に栄えたサバ王国の文化的・技術的偉業を証明する証拠とされています。
国名 / エリア | アジア / イエメン |
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登録年 | 2023 |
登録基準 | 文化遺産 (iii) (iv) |
備考 | ■関連サイト Landmarks of the Ancient Kingdom of Saba, Marib(UNESCO) |