タブリーズの歴史的バザール複合体

Tabriz Historic Bazaar Complex

イラン北西部、東西貿易の交易路に位置した都市タブリーズは、古くから国際交易と文化交流が盛んで、その歴史あるバザールは、シルクロードにおける最も重要な商業の中心地のひとつでした。

この地はサファーヴィー朝の首都であった13世紀には既に繁栄しており、街は16世紀に首都としての機能は失いましたが、オスマン帝国が勢力を拡大する中、商業的中心として18世紀末まで重要な役割を果たしました。イランの伝統的な商業と文化を表す顕著な例として、2010年に「タブリーズの歴史的バザール複合体」の名で世界遺産に登録されました。

バザールは屋根付きのレンガ構造の建物で、内部の様々な専門的な商業活動の用途・機能などニーズに応じて設計された空間が互いにつながりあい、多様な構造が見事に統合されています。

シルクロードの交易路という立地に加え、寄付金や免税など賢明な政策もあり、タブリーズでは何世紀にもわたり、社会経済、文化が成熟していきました。そこでは多様な建築構造や専門的な機能、職業、異文化の人々が混ざり合い、独特な生活空間を創り上げていました。バザールはその中心地として、持続可能な社会経済構造を支えてきました。現在でもイラン北西部の経済の中心地として賑わいを見せています。

国名 / エリア アジア / イラン
登録年 2010
登録基準 文化遺産 (ii) (iii) (iv)
備考 Tabriz Historic Bazaar Complex(UNESCO)

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