スタリ・ラスとソポチャニは、セルビア南西部ラシュカ地方の都市ノヴィ・バザル近郊に位置する世界遺産。ノヴィ・バザル周辺に残るラス遺跡とソポチャニ修道院、ジュルジェヴィ・ストゥポヴィ修道院、聖ペトル聖堂の4つの構成資産からなります。
「スタリ・ラス」とは「古いラス」という意味で、ラスはセルジア人が築いたラシュカという最初の都市遺跡。街の中心部には王宮跡や要塞、礼拝堂が残されており、付近には10世紀に建造されたセルビア最古の教会である聖ペトロ教会があります。
ソポチャニ修道院の内部には聖母マリアやキリストをテーマにしたフレスコ画が多数残されています。中でも付属聖堂の至聖三者聖堂に残るフレスコ画「生神女の就寝(聖母の眠り)」は、セルビアに残るフレスコ画の中で最高傑作と評されており、13世紀のビザンティン美術の中でも特に優れたものの一つとされています。