モヘンジョダロの遺跡群

Archaeological Ruins at Moenjodaro

世界遺産「モヘンジョダロの遺跡群」は、現在のパキスタン南部シンド州に位置し、インダス文明を代表する都市遺跡です。紀元前2600年頃から約600年間にわたり繁栄し、世界最古級の都市文明の一つとして知られています。「モヘンジョダロ」とはシンド語で「死者の丘」を意味し、1920年代に発掘が始まって以来、当時の高度な都市計画や社会構造を明らかにする重要な遺跡として注目を集めてきました。

遺跡には、整然と区画された街路、下水道や公共浴場(大浴場)、レンガ造りの建物などが残されており、当時の住民が高度な技術と衛生観念を持っていたことが分かります。また、文字が刻まれた印章や土器、装飾品などの出土品から、モヘンジョダロが交易や工芸、宗教活動の中心でもあったことが推測されています。

モヘンジョダロは、王宮や神殿の跡が見つかっていない点でも特異であり、権力構造や宗教観において他の古代文明とは異なる特徴を持っていた可能性があります。その考古学的・歴史的価値の高さから、1980年にユネスコ世界遺産に登録されました。


国名 / エリア アジア / パキスタン
登録年 1980年
登録基準 文化遺産 (ii) (iii)
備考 ■関連サイト
Archaeological Ruins at Moenjodaro(UNESCO)

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