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コモド国立公園の概要
コモド国立公園は、インドネシアの小スンダ列島に位置し、コモド島、リンチャ島、パダール島という主に3つの島で成り立っています。総面積は1,817㎢ですが、平坦な土地が少なく、標高は海抜0~735mもあります。この地域はスンダとサフルという2つの大陸プレートが接する場所であり、その摩擦によりサンゴ礁が出現し、多くの火山噴火をもたらしています。
現在約4,000人が公園に、少なくとも17,000人がその周辺に住んでいますが、保護区内の人口増加により、生息している多くの希少動植物の生存が脅かされています。
コモド国立公園は 1986年ユネスコにより世界自然遺産に登録されました。
世界遺産登録の経緯
コモド国立公園は、1980年にコモドオオトカゲとその生息地を保護するために設立されました。
コモドオオトカゲはコモドドラゴンとも呼ばれ、体長約3m、体重100㎏という世界最大のトカゲです。公園内には約1,700匹が生息しており、絶滅危惧種に指定されています。1911年に西洋人によって発見され、普段はおとなしく見えますが獰猛で、人間などの大型哺乳動物を襲う事もあります。白亜紀誕生といわれるコモドオオトカゲですが、コモド島の周囲の海域で潮流が激しかったことから生き残ったともいわれています。
公園にはコモドオオトカゲの他にも、鳥、げっ歯類や鹿のティモールなどの哺乳類や、イルカやウミガメなどの希少生物も暮らしています。また自然が豊富な海域のため、1,000種類以上の魚や、約260種類のサンゴ礁構造、70種類のスポンジも生息しています。海洋生物と地球生物の多様性があることに加えて、ひときわすぐれた自然美を持つ地域であり、生物多様性を保つことに意義深い土地であることから、1986年ユネスコによって世界自然遺産に登録されました。
観光のポイント
リンチャ島での野生生物の観察
リンチャ島はコモド島に比べると開発が少なく、秘境感がある島です。熱帯雨林や草原を歩いていると、野生の鳥や鹿の他、コモドオオトカゲが獲物を狩るところが見える事もあります。
パダール島とピンクビーチ「パンタイ・メラ」
パダール島はコモド国立公園で3番目に大きな島で、西にコモド島、東にリンチャ島の間に位置しています。
赤いサンゴが長い年月の間に波に削られ、白い砂と混ざりあってできた、世界的にも珍しいピンク色のビーチ「パンタイ・メラ」があります。パンタイ・メラはインドネシア語で「赤いビーチ」を意味しています。
周辺の島、バリ島
首都ジャカルタがあるジャワ島から東側に位置し、自然美溢れる雄大な光景が魅力です。山、海、川の自然の美しい景色と、伝統文化、そしてのどかな田舎の風景もある、とても魅力的な島です。