アメリカ合衆国アラスカ州南東部からカナダ北西部にかけて広がる広大な自然保護地域「クルアーニー/ランゲル-セント・イライアス/グレーシャー・ベイ/タッチェンシニー-アルセク」は、その名を冠した4つの国立公園によって構成されています。
この地域は、世界最大級の氷原や、雪を頂いた山々、深い渓谷、フィヨルドに似た入り江、河川など、多様な自然要素が織り成す卓越した景観を誇ります。地理的には、北部内陸の気候帯から沿岸の生物気候帯へと移行しており、海洋、沿岸林、山地、亜高山帯、高山ツンドラといった多様な生態系が広がり、高い生物多様性が見られます。ヒグマ、オオカミ、マウンテンゴートなど、他の地域では絶滅の危機にある種も、ここでは自然な個体数を維持しており、自然のストレスと進化の力により生態系バランスが保たれる、世界でも稀な地域とされています。また、活発な地殻変動や火山活動、氷河作用、河川による浸食が続く中で、山の形成が今なお進行しているこの地域では、地質学的および氷河地形学的プロセスの顕著な例が数多く見受けられます。
国名 / エリア | アメリカ合衆国 / アメリカ大陸 / カナダ |
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登録年 | 1979 |
登録基準 | 自然遺産 (vii) (viii) (ix) (x) |
備考 | Kluane / Wrangell-St. Elias / Glacier Bay / Tatshenshini-Alsek(UNESCO) |