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グレーター・ブルー・マウンテンズ地域の概要
グレーター・ブルー・マウンテンズ地域は、オーストラリア南東のシドニーから西方向へ約100kmの場所に位置し、オーストラリア大陸が孤立する前である太古の時代の痕跡を残す地域です。7つの国立公園と、ジェノラン・ケイブス・カルスト保護区によって構成されています。
グレーター・ブルー・マウンテンズ地域は、2000年、ユネスコの世界自然遺産に登録されました。
世界遺産登録の経緯
グレーター・ブルー・マウンテンズ地域の約100万haの広大な敷地には、標高1,300mの山岳地帯や、絶壁、渓谷、沼地、湿原があちこちに広がっており、「オーストラリアのグランドキャニオン」とも呼ばれます。
グレーター・ブルー・マウンテンズ地域には、90種類以上のユーカリが繁り、全世界の13%を占めています。表面が油分に覆われているユーカリは、気温の上昇に伴い霧状の油分を蒸発させます。ユーカリの蒸発した油分が太陽光の反射に影響し、山々を薄青く照らし出すことから、グレーター・ブルー・マウンテンと呼ばれるようになりました。
ユーカリの他130種類以上の地域固有の植物が自生しており、1億年以上も前の植物であるウォレミマツも存在するなど、世界的にも価値のある自然が残されています。
グレーター・ブルー・マウンテンズ地域は、動植物群集の進化と発達において重要な生態学的、生物学的プロセスを示す顕著な見本となっています。また、生物多様性の保全にとって、重要かつ意義深い自然生息地を含んでおり、さらに絶滅の恐れのある種の生息地でもあります。そのため、2000年、ユネスコの世界自然遺産に登録されました。
観光のポイント
スリーシスターズ
グレーター・ブルー・マウンテンズ地域には、断崖の上に「スリーシスターズ(三姉妹岩)」と呼ばれる3つの大きな奇石が並んでおり、有名な観光スポットとなっています。スリーシスターズはアボリジニの伝説が由来で、美しい三姉妹が奇石に変えられ、人間に戻ることが出来なかった悲しいお話です。立ち並ぶ巨大な奇石から壮大な自然をお楽しみください。
ナロウネック展望台
グレーター・ブルー・マウンテンズ地域の見どころである、メガロン渓谷、ジャミソン渓谷がよく見える展望台で、年に数回、雲海が断崖の西から東へ流れる「幻の滝」を見ることができます。
シーニックワールド
ブルー・マウンテンズにあるカトゥーンバに位置する観光名所です。シーニックレイルウェイ(トロッコ列車)やスカイウェイ、ケーブルウェイなどのアトラクションがあります。シーニックレイルウェイでは崖の斜面に造られたトンネル内を通り、52度の傾斜面を下ります。一番下まで降りた後は、太古の森を散策します。スカイウェイでは渓谷の上空270mにある吊り橋で崖の頂上を巡ります。床はガラス張りで上空からの景色は、何ともスリリングです。
国名 / エリア | オセアニア / オーストラリア |
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登録年 | 2000 |
登録基準 | 自然遺産 (ix) (x) |
備考 | ■関連サイト Greater Blue Mountains Area(UNESCO) |