ポルトガル東部、スペインとの国境に近いエルヴァスの要塞化は、ポルトガルがスペインとの同君連合を解消した1640年のポルトガル王政復古戦争と機を同じくして始まりました。以降、ポルトガルのスペインからの独立を経て、要塞化は19世紀にかけてより広範囲に進められました。大規模な星形の要塞が特徴的で、空堀としては世界最大級の規模を誇ります。
このような歴史的背景を持つエルヴァスの要塞群は、17世紀のヨーロッパ内の勢力の均衡崩壊に対応して発展した要塞都市と防御システムの好例です。また、16世紀から17世紀のヨーロッパ国民国家における、自治や領土に対する普遍的熱望を代表しているとも捉えられています。
この点が評価され、塁壁で囲まれた都市エルヴァスの歴史地区、要塞と舗装道路、水道橋が、「国境防衛都市エルヴァスとその要塞群」として世界遺産に登録されています。
国名 / エリア | ポルトガル / ヨーロッパ |
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登録年 | 2012 |
登録基準 | 文化遺産 (iv) |
備考 | Garrison Border Town of Elvas and its Fortifications(UNESCO) |