クスコ市街は、ペルー南部アンデス山脈の標高3,400メートルに位置します。15世紀、インカ皇帝の治世において、3,000年以上続いた先インカ期の居住史を基盤に再設計・整備され、インカ帝国タワンティンスーユの首都として栄華を極めました。
都市は宗教施設、行政施設、王族の居住区を明確に区分した高度な計画性を備え、太陽の神殿や精緻な石造建築群が、当時の都市計画の統一性と卓越した石工技術を今に伝えています。16世紀のスペイン征服後も都市構造は保持され、バロック様式の教会や邸宅が加わることで、インカ文明と植民地文化が融合した独自の景観が形成されました。現在も、石造の城壁や直線的な街路、太陽の神殿遺構、白壁の住宅や宮殿、バロック教会群が残り、文化的融合の象徴として世界にその価値を示し続けています。
国名 / エリア | アメリカ大陸 / ペルー |
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登録年 | 1983年 |
登録基準 | 文化遺産 (iii) (iv) |
備考 | ■関連サイト City of Cuzco(UNESCO) |