「水銀関連遺産:アルマデンとイドリア」は、水銀鉱山の町として歴史に名を刻む2つの町により構成されています。歴史的に水銀採掘は、非常に限られた数の鉱山で行われてきました。そのうち最大の2つが、古代ローマ時代から水銀生産が行われていたスペイン内陸部のアルマデンと、1490年に水銀鉱山が発見されたスロベニア西部のイドリヤです。
16世紀半ば、アメリカ大陸での銀の生産において水銀を活用するアマルガム法が主流となると、アルマデンとイドリヤの鉱山は、水銀の供給元として不可欠な存在となりました。2つの町で産出された水銀の需要は増大し、何世紀にも渡りアメリカ大陸における銀産出事業の柱となり、またヨーロッパへの銀流出を支える役割を果たしました。
水銀産出に特化して形づくられたアマルデンとイドリヤの旧市街のほか、アルマデンでは鉱山の労働者として送り込まれた囚人たちを収容した強制労働刑務所、鉱夫のために建てられた病院や闘牛場が、イドリヤでは精練施設や周辺の水利システムなどが、世界遺産に登録されています。
国名 / エリア | スペイン / スロベニア / ヨーロッパ |
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登録年 | 2012 |
登録基準 | 文化遺産 (ii) (iv) |
備考 | Heritage of Mercury. Almadén and Idrija(UNESCO) |